商品開発/株式会社曽明漆器店

「培った技術を活かした新商品開発で新しい市場に参入。」

株式会社曽明漆器店は大正12年の創業。山中漆器の技術を身につけた創業者が河和田の地で始めた越前漆器の老舗。
令和元年度の福井県おもてなし産業魅力向上支援事業の助成金に採択され、新幹線の敦賀延伸開業を見据えた土産品を開発したいということであった。

「地元企業の技術を融合した土産物の商品開発として、朝倉氏遺跡や歴史にちなんだピンバッチを作りたい。第一弾として、メガネの材質であるアセテートの端材を用いて蒔絵や沈金加工を施す。どのようなデザインが好ましいかアドバイスがほしい」というところから支援を開始した。

「地元企業技術の融合」「朝倉氏遺跡」「歴史」「福井」「蒔絵・沈金」といった要素の全てに注視した商品は結果的に個性が乏しく、コンセプトが伝わりづらいものになる。そこで要素を整理、取捨選択する必要性があるが、この場合は「土産品+朝倉氏遺跡」「土産品+蒔絵・沈金」「土産品+アセテート+蒔絵・沈金」の三つに絞ったデザイン展開が望ましいと助言した。
何を作るか、どんなコンセプトにするか、といったことは白紙と言ってよい状態であったので、担当したコーディネーター(以下Co)のアイディアで、令和2年の大河ドラマで明智光秀が取り上げられることを踏まえて、朝倉氏や一乗谷と明智光秀を素材にしたもので検討することとなった。 朝倉氏や明智光秀を示すデザインとして家紋があるので、これをベースにすることを提案。さらに、これだけでは個性が出しにくく、商品としての差異化が難しいので、家紋を使ったピンバッジにすることを助言した。

それを受けて内部で検討が進み、次に出てきたのは、「メガネの材質であるアセテートを丸い形状に削り大小大きさの違う円を組み合わせたい。」ということであった。
アセテートを組み合わせるためには、ひとつは大きい円に小さい円を上に貼り付ける方法がある。その場合、上下それぞれを機械で固定し貼り付け作業を行うため、作業効率が悪く難易度も高い。一方で、パズルのピースのように凸凹にカットして嵌め込む方法があるが、この場合は貼り合わせより作業効率は高いものの収縮率の高いメーカーのアセテートは隙間ができるため、安定した素材を選定するようと助言した。
素材が固まったので、次の段階は加工方法である。
家紋のデザインを蒔絵加工する手法の一つとして、判子のような形状のゴム印を作成し加工を行うことになった。
この方法は、ゴム印で圧着させ絵柄を写す加工特性から図案が潰れやすい。その為、細やかな図案は適さない。候補に挙がっている図案は細かい為、一層簡略化させた図案に修正するよう助言した。

開発したピンバッジ

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